フランスのシャンパーニュ地方:泡立つ贅沢の故郷 2023/9【99】
September in France
はじめに
シャンパーニュ地方は、フランスの北東部に位置する美しい地域であり、その名前は世界中で最も有名なスパークリングワイン、シャンパンに由来しています。
このブログでは、シャンパーニュ地方の魅力、観光スポットなど実際に訪れて撮影した写真とともにご紹介します。
地理と気候
シャンパーニュ地方は、フランスのパリから東へ約160kmに位置しています。
気候は大陸性で、冬は寒く、夏は暖かいです。この気候が、シャンパンの独特の風味を生み出しています。
*写真はリールの景色
シャンパンの歴史
シャンパンは、17世紀にこの地域で生まれました。
当初は発泡性がない静かなワインでしたが、独特の二次発酵技術によって、今日のような泡立つシャンパンが生まれました。
古代からのワイン作り
シャンパーニュ地方でのワイン作りは古代ローマ時代にまで遡りますが、当時はまだ発泡性のない静かなワインが主でした。地域がキリスト教の影響を受けるようになると、ワインは宗教儀式での重要な要素となりました。
17世紀:泡立つ革命
17世紀に入ると、シャンパーニュ地方の修道士ドン・ペリニヨンが二次発酵技術を開発。これにより、ワインに炭酸ガスが閉じ込められ、発泡性のあるシャンパンが誕生しました。ドン・ペリニヨンは、この新しいワインを王室や貴族に提供し、シャンパンは高級な飲み物として認知されるようになりました。
18世紀:国際的な名声
18世紀には、シャンパンはフランス国外でも人気を博し、特にイギリスで非常に高く評価されました。この時代には、シャンパンボトルの製造技術も向上し、より多くの炭酸ガスを閉じ込めることが可能になりました。
19世紀:ブランドの誕生
19世紀に入ると、Moët & Chandon、Veuve Clicquot、Krugなど、今日知られる多くのシャンパンハウスが設立されました。これらのブランドは、マーケティングと品質の向上によって、シャンパンを世界的なブランドに押し上げました。
現代:高級とロマンスの象徴
今日、シャンパンは結婚式や特別なイベントでよく振る舞われ、高級とロマンスの象徴とされています。また、シャンパーニュ地方は、その歴史と文化を保全しながらも、新しい技術とイノベーションによってシャンパンを進化させ続けています。
観光スポット
1. Reims(ランス)大聖堂 - ゴシック建築の美しい大聖堂で、多くのフランス王がここで戴冠式を行っています。
2. Épernay(エペルネ) - シャンパンのメーカーが集まる町で、シャンパン通りは必見です。
3. シャンパンハウス - Moët & Chandon、Veuve Clicquotなど、有名なシャンパンハウスで試飲も楽しめます。
実際に訪れたシャンパンハウスを3つご紹介します。
Pommery(ポメリー)
Pommeryは、Reimsに本拠地を置くシャンパンメゾンの一つで、特にブリュット・ロワイヤルと呼ばれるシャンパンで有名です。
このメゾンは、シャンパンの製造過程や歴史を学べる美しい地下セラーを持っており、観光客にはその見学ツアーが人気です。
また、Pommeryは独自のアートプロジェクトや文化イベントも積極的に開催しており、シャンパンだけでなく、文化とアートの交差点でもあります。
G.H.Mumm(ミュム)
Mummは、そのCordon Rouge(コルドン・ルージュ)で広く知られています。
このメゾンもReimsに位置しており、品質と伝統にこだわり続けています。
Mummのシャンパンは、多くの国際的なイベントや祝賀の場で選ばれることが多い、高級感あふれる一品です。
Mummはまた、シャンパン造りの裏側を体験できるツアーやテイスティングイベントも提供しており、シャンパン愛好者にとっては見逃せない存在です。
Mercier(メルシエ)
Épernayに本拠地を置くMercierは、手頃な価格帯でありながら高品質なシャンパンを提供しています。
このメゾンは、シャンパンを身近なものとして広めることに大いに貢献しています。
地下のセラーは、小型のトレインで見学することができ、家族連れにも人気です。
Mercierはまた、シャンパンの歴史と文化を広めるための教育プログラムやイベントも多く開催しています。
まとめ
シャンパーニュ地方は、その名の通りシャンパンで有名ですが、それだけではありません。
ReimsとÉpernayは、シャンパンだけでなく、フランス文化と歴史の素晴らしさを感じることができる都市です。
Pommery、Mumm、Mercierといったメゾンは、それぞれ独自の特色と歴史を持ち、この地を訪れる魅力となっています。
一度は訪れてみたい、そんな魅力的な地域です。