国と旅行 〜キノの旅〜【58】
今回のテーマは、ズバリ“国”です。

キノの旅は現在21巻まで出版されているライトノベルです。
その名の通り主人公やその周囲の人たちが旅をする物語です。キノという人物は同じ国に滞在するのは3日間だけという自分ルールをもっており、様々な国へ旅をします。
私はこのシリーズを気に入っており、かれこれ中学生の時から10年程買い続けています。巻数と時間軸に関係性がないため、時間の経過はあまり感じません。
1冊の中に複数話があり、1話完結型なので読みやすいと思います。数ページの話から数百ページの話まで長さはまちまちで、笑える話や、感動する話、今の世界を皮肉にした話など、本当に読み飽きないです。
世界観が現実とは離れているので、旅をした気分を味わうというより、価値観の異なる様々な文化や人と触れることで生まれる"違和感"を楽しむ本だと、個人的には思っています。
「自分の中の常識が他の国では非常識」
なんてことは現実世界でも当たり前で、海外旅行に行くと毎日のようにそんな違和感を感じることができます。
国はあくまで分かりやすい境界の一つであって、日本国内でも県や地域ごとに違う文化や人がいて、国内旅行でも違和感を感じることはあります。また、キノの旅では世界地図のようなものはなく、移動する国があったりするので、そういった意味だと国は境界でもあり集団的な意味もあるのだと思います。
この"違和感"は、"刺激"という言葉に言い換えることができると考えています。好奇心をくすぐるとか、新鮮な感覚を感じるとか、良い意味での刺激です。
見たことがないものを見たり、自分とは違う価値観を持つ人々と交流することは非常に大きな刺激(=違和感)をもらえます。これらは、耳で聞いただけではなく、実体験するほど大きくなるのだと思います。キノたちも他の旅人から情報をもらって国を訪れても、実際に訪れてみると聞いていたより衝撃的であったり、いろんな意味で国が変わっていたりと、
やはり、"百聞は一見に如かず"なんだと思います。
私個人的には、刺激をもらうには若い方が適していると考えています。新しいこと・ものに順応・適応するための柔軟性があって、体も心もタフな若い時であれば、次から次に新しい価値観を自分の中に取り入れることができると思います。
新しい経験をするにあたって、年齢が障壁となることはあまり無いとは思いますが、武器になることは多々あると思います。実際にありました。
いつか家庭を作るその時までに、なるべく多くの刺激的な経験をして、自分の中の価値観を固めていけたらと思います。
だから、私は20代のいま、海外で一人旅をしています。
